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中国の聖夜は禁断の夜?

写真出典:yahoo.co.jp

皆様こんにちは!もうクリスマス「圣诞节[shèngdànjié]」ですね。

あちこちから流れてくるジングルベルの曲を、いつの間にかついつい口ずさんでしまいませんか?

実はこの歌、中国でもよく知られていて、子供たちは幼稚園で必ず教わるんですよ。

今回は、中国のクリスマス事情を見てみましょう。

写真出典:image.baidu.cn

◆呼び名を巡ってひと騒動◆

この歌、中国名は「铃儿响叮当[líng’érxiǎngdīngdāng]」、「鈴がチリンチリン鳴る」って、そのまんまですね。

クリスマス気分いっぱいの拼音付き動画もあるので、皆さんもご覧になったことがあるかも知れません。

このお馴染みのクリスマス風景は割と最近のことですが、実は、

クリスマス自体が伝えられたのは意外に古くて、100年以上前の清朝末期までさかのぼります。

本来は宗教行事ですので、宣教師によって伝えられ、
一時は「外国的冬至[dōngzhì]」なんて呼ばれていたとか。

その後商業化と共に「圣诞节」と呼ばれるようになりますが、中華民国時代には、
これを巡ってひと悶着起きます。

中国で聖人とは孔子や老子などを指すのであって、外国人が「聖誕」とはなんだ!という論調が強まったのです。

そこで、民国政府は「耶稣[Yēsū](イエス)节」と呼ぶことを決めます。

台湾では今でもこちらの名称を使っていますよね。

写真出典:image.baidu.cn

◆クリスマスが夏まで続くことも?◆

このように、クリスマスは中国の伝統ではないので、祝日ではないのですが、
人々のお祝い気分は日本と同じ。

当然、お店はこのチャンスを見逃しません。
ここぞとばかりにあちこちでセールのオンパレードです。

消費喚起のイルミネーションもきらびやかで、このあたりも日本と同じなのですが、
少し違うのは、これが25日で終わらないこと。

特に飾りつけは、新年を迎えてもそのままのところが多く見られます。
そういう意味では、余り季節感がありませんね。

というのも、中国では、太陽暦の新年には大した意味がないからです。

なので、陰暦の新年である春節まで、クリスマスの飾りがそのまま残っているのが結構普通の風景なのです。

翌年の夏に「圣诞树[shù](クリスマスツリー)」を見た、なんていう目撃談も、以前は時々聞かれました。

写真出典:image.baidu.cn

◆禁断の果実がクリスマスの象徴に?◆

クリスマスと言えば「圣诞老人[lǎorén](サンタクロース)」。
圣诞老人と言えば「圣诞礼物[lǐwù](プレゼント)」ですよね。

信じてる子供には「圣诞老人」から「礼物」が来るようですが、
サンタさんが来ない若者たちは相互に贈り合っています。

特に2000年代から定番となっているのが、クリスマスイヴ「平安夜[píng’ānyè]」のリンゴです。

なぜリンゴかって?「苹果[píngguǒ]」の「苹」を同音の「平」に掛けて平安を願うという、しゃれから来ています。

で、「平安果」なんていう“新種”のリンゴも創造されました。

ん?リンゴってイヴの罪を招いた禁断の果実じゃ…?
それがクリスマスのアイコンだなんて、さすが中国人です!

そして、現役?バリバリの「圣诞树」の前で「新年」を迎える。これこそ絵に描いたような中国の風物詩!

でも、まさか、新年へのカウントダウンのコールまで「圣诞快乐[kuàilè]」(メリークリスマス)って叫んじゃいないよね?

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