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12.232022
中国語でサッカーを楽しむ!
皆様こんにちは!
「世界杯[shìjièbēi]」と書けば、もう何のことか分かりますね。
世界が沸騰するワールドカップはまさに4年に1度のお祭り、ファンにとってはもちろん、普段はサッカーに無関心な人でも、熱狂のお裾分けに与れるのがスポーツの魅力ですよね。
今回はそんなサッカーの魅力に中国語で迫ってみましょう!
● 中国色満載の漢字サッカー用語
当たり前ですが、中国語のサッカー用語は漢字だけです。
だからよーく見ると、意味を推測できる物もちらほら。
例えば、「红牌[hóngpái]」はレッドカード、と来れば「黄[huáng]牌」もお分かり。
その調子で「角球[jiǎoqiú]」(=コーナーキック)や「任意[rènyì]球」(=フリーキック)もなるほど!ですよね。
また、漢字表記のポジションは、その役割も一目瞭然で、「前锋[qiánfēng]」(=フォワード)、「后卫[hòuwèi]」(=ディフェンダー)、「门将[ménjiàng]」(=ゴールキーパー)とイメージし易いですね。
これらはほとんど英語からの意味訳で、まともなんですが、これが技の呼称になると、かなりフザケて来ます。
例えば、「帽子戏法[màozixìfǎ]」(=ハットトリック)は一休さんばりのとんち。
更に、2得点は「梅开二度[méikāièrdù]」、4得点は「大四喜[dàsìxǐ]」、5得点は「五子登科[wǔzǐdēngkē]」と、一体なんのことやら…。
実はこれら、故事や民話に由来しているとか、って知るか!
● 必殺技はカンフーワールドの迷宮!
さて、サッカーの醍醐味はなんてったってゴールシーンですが、これも中国語にかかればカンフーの必殺技そのものです。
まず、ベッカムや中村俊輔の得意技、カーブボールは「圆月弯刀[yuányuèwāndāo]」、まんまカンフー小説のタイトルです!
次に、キャプテン翼で子供たちを虜にしたあの華麗なゴール技、「倒挂金钩[dàoguàjīngōu]」って……、一体なんのことだ?
そして、伝説になったマラドーナの5人抜きゴールみたく、一人で何人も抜いて得点すると「一条龙[yìtiáolóng]」(=一頭の龍)。
あっ、その感覚、なんか分かる!と思った方、もう中国サッカーの迷宮にハマりこんでいますよ!
あと、キーパーと1対1になった差しの勝負は「单刀[dāndāo]」、三国志での関羽の名場面「単刀赴会」が由来のようですが、今までで一番まともなネーミングに思えてきます。
● もはやジョークの域に達したサッカー用語!
ところで、烏龍茶ならぬ「乌龙球[wūlóngqiú]」という謎の用語もあります。
実はこれオウンゴールのことで、お茶とは関係ありません。
音が似ているのと、広東語で「乌龙」が勘違いを意味するため、香港で使われだし、やがて本土へ広まった言い方なのです。
そして、同じように香港発の極めつけ用語は「世界波[shìjièbō]」。
なんだこりゃ?かめはめ波の親戚かな?
実は、広東語の「波」の発音は英語のballに似ていることから、そのままボールを指すようになったのです。
そういうわけで、「ワールドボール」とでも訳せそうなこの言葉、難易度が高くて、とにかく素晴らしいゴールを指すのですね。
そんなゴールが出ると、実況者は「世~界~波~~!」と、マイクに向かって絶叫しますので、最高に盛り上がるわけです。
その瞬間にテレビの前でかめはめ波ポーズをしている中国人は、きっと一人や二人ではないはずですよ。