寓話・故事/熟語・成語のお話

●一箭双雕(一石二鳥) 「一石二鳥」は一見中国語にありそうな四字熟語ですが、実はほぼ同じ発想の異なる表現になります。では、中国語では何と言うのでしょうか?1500年前の伝説的な弓の名手長孫晟は、子供の頃は成人するまで生きられないと言われていましたが、たゆまぬ鍛錬を積み重ねて、ついには国家の大事を背負う将軍にまで上りつめます。その彼の偉業がどのように成語として残されたのでしょうか?歴史上の故事に由来することが多い中国語の熟語・成語は、その由来を知ること自体がワクワクする歴史探検そのものです。ぜひ本編でお楽しみ下さい。
●画蛇添足(蛇足)「画蛇添足(がだてんそく)」は日本語の「蛇足」の元になった四字熟語です。日本でも知られている有名なお話ですが、このお話しにはちょっとした「蛇足」もついていますよ。
●画龍点晴を欠く 立派な龍の絵を描いて、最後に肝心の目を描かずに終わってしまうお話、日本でもよく知られていますね。なぜ目を描き入れなかったのでしょうか?目を描き入れると、何が起こるのか?が分るお話です。
●井の中の蛙大海を知らず ご存じの有名な例え話を新しい視点で書いたお話しです。深い井戸の底でそれなりに満足して暮らしていた蛙が、ある日珍客の訪問を受けます。二人(二匹?)の会話を通じて、蛙は何を学んだのでしょうか?確かに「井の中の蛙」ではあるのですが、それを知ってしまった蛙の悲しげな気持ちがちょっぴり切なくもあります。
●虎の威を借る狐 今更説明の必要がないほど有名なこの故事ですが、虎とキツネの間にはどんな会話があったのでしょうか?キツネの機転の良さや虎の憎めないお人よし感を、何ともユニークな会話で楽しんで頂けますよ。
●江郎才尽(江郎の才尽きたり) 日本ではあまり聞かない成語ですが、中国ではもちろんよく知られています。江郎は今でいうライターみたいな人でしょうか。創造の苦しみは昔からあったのですね。これはそんな江郎のアナザーストーリーです。
●黔驢技窮(化けの皮が剝がれる) 昔、黔(けん)の地(今の貴州辺り)のロバにかかわるお話です。以前はロバがいなかったこの地に初めてやってきたロバを見た虎は、さてどうしたでしょうか?ロバの生き残りのための努力もさることながら、なぜか少し間抜けな虎も憎めません。
●身教勝于言教(口で言うよりは手本を示すほうがいい) 中国の諺ではありますが、日本でも、世界でも同じ原理ですよね。そんな世界共通の諺を教えてくれる二つのショートストーリーをお楽しみ下さい。
●一毛不抜(けちくさい) 一毛不抜は「1本の毛も抜かない=1本の毛も出し惜しみする=ケチ」という洒落言葉から来た言い方。原題にある「鉄の雄鶏」も、似たようなイメージ(鉄の羽なので抜けない=ケチ)から来ています。それぞれの由来にまつわる二つのストーリーをお楽しい下さい。思い切って毛を抜いたお猿さんのその後がなんだかちょっとハッピーですよ。

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