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実用中国語学院のオリジナル教材
・オリジナル教材開発の経緯
教材には様々なものがありますが、大学や語学教室でよく使われているのは、中国の大学や出版社が出版した教材です。中でも有名なのは「北京語言大学」が発行したシリーズです。中国のどの大学へ留学しても、9割がたは北京語言大学の教材を使用していることからも、その品質には大きな信頼が寄せられています。
当教室でも北京語言大学の教材を一部使用しています。しかし、最も重要な基礎教材には、当教室が独自で開発したオリジナル教材を使用しています。このように、独自で開発した教材を使用している教室はごく少数です。それは、制作に膨大な時間と労力がかかるからですが、では、なぜ実用中国語学院はこんなに手間をかけてまで独自教材を開発したのでしょうか?
それは、基礎学習こそ最も重要であり、その重要な基礎学習にこそ当教室の独自メソッドを体現すべきだと考えるからです。これほど重要な教材を、他者が作った教材で代用するということでは、独自のメソッドが実践されているとは言えないでしょう。
・一般的な教材ではなぜ上達しないか?
日本の中国語学習でよく使用される一般的な教材では、翻訳して学習することが普通で、学習する文法の難易度を上げることに主眼が置かれ、このためすぐに文法的なアップデートが行われていきます。簡単な文型をまだ使いこなせてもいないうちに、文法をどんどん勉強していっても、結局は使える中国語になりません。
実は、一般的な教材のこのような弊害は、かなり以前から指摘され続けています。それなのに一般販売されている教材は、なぜこのような弊害があると知りながらも、ずっと同じような物ばかりを出版し続けるのでしょうか?
それは、書店で販売して利益を出すためです。それには、できるだけ少ないページ数に、できるだけ多くの文法解説を詰め込む必要があります。そのために、パラパラとほんの少しページをめくっただけで、一気に文法や単語がレベルアップされていくのです。書店では「この教材にはこんなにたくさんの内容が入っている」というアピールがないと、なかなか買ってもらえないかも知れません。
では、そのような教材を使って勉強すると話せるようになるのでしょうか?答えはもちろん「No」です。たくさんの文法を知っていることが、実際にそれを使えることにはならないからです。また、翻訳しながらの学習を前提にしているこれらの教材では、すぐに難しい文法が出て来て、より高いレベルの文章を理解することに主眼が置かれますが、学習者は、実際には基本的な文法も使いこなせていないため、結局は役に立たない。のです。
・当教室オリジナル教材は実用性第一
では、一般販売されている教材の多くが、実用性よりも売ることを重視する中にあって、当教室のオリジナル教材はなぜ実用性を保つことができるのでしょうか?
その大きな理由は「書店で販売して利益を出す必要がない」からです。「売れるか」ではなく、「実際に役立つか」だけを追求できることで、当教室のオリジナル教材は最も学習者にとって理想的な構成にすることが可能なのです。
では、以下でその構成をご紹介いたします。
当教室のオリジナル教材は、「発音矯正テキスト」、「基礎1」シリーズと「基礎2」シリーズに分けられています。<童話シリーズはこちら>
「発音矯正テキスト」
中国語には「ピン音(拼音)」と呼ばれる発音記号のようなものがあることは、今では広く知られています。日本語でいうとひらがなやカタカナに相当するものです。実用中国語学院の「発音矯正テキスト」は、これら発音の基礎を学習する教材ですが、実は、元々は講師たち向けの訓練プログラムだったのです。
えっ?中国人の講師がピン音を学習するの?と多くの人が意外に思うことでしょうが、実は、中国人の多くはピン音を正しく理解できていません。そこで、実用中国語学院では、20年以上も前から、講師たちの発音の知識と技術を高めるための訓練プログラムを実施してきました。それを受講生用に整理して出版したのが、実用中国語学院のオリジナル発音教材「発音矯正テキスト」です。
では、ここでまず、なぜ中国人講師が発音の基礎を学ばなければいかないのかを簡単にご説明します。
例えば、日本語には五十音表がありますよね。日本人なら誰でも習ったことがあるはずですが、さて、いつ、どこで習ったのかを正確に覚えている人はどれだけいるでしょうか?ましてや、自分がどのようにして日本語の発音を習得したのか?という疑問に、正確に答えられる人はほとんどいないはずです。つまり、私たちは「いつの間にか、知らないうちに」母語の発音を習得してきたのです。
これは子供だけが持つ特別な言語習得能力によるものですが、成人した人がこれと同じプロセスを辿ることはほぼ不可能です。ですから、学習者はピン音の仕組みを正しく理解し、しっかりとした科学的理論に基づいて習得する必要があります。これを講師の側から見ると、つまりは、これらの理論をちゃんと理解した講師が指導しなければならないのですが、実は、そのような知識と技術を持った講師は非常に稀で、ほとんどいないと言ってもいいくらいです。
だから、発音の授業は「分からない、面白くない、上達しない」の三拍子がそろい、学習者にはどんどん敬遠されていってしまうのです。発音ができないのは、講師たちがまずそれを理解しておらず、知識も技術も不足していたからなのです。
当教室では、この問題を最重点課題として取り組み、早くから講師たちに徹底的な発音教育を行ってきました。その訓練プログラムは発音の仕組みから、ピン音の構造、発音の方法、そして、学習者が間違えやすい問題点とその矯正方法まで含めた、非常に専門的、体系的なものですが、これを学習者向けに、分かりやすく再編集したのがこの「発音矯正テキスト」です。
中国語の発音数は日本語の30倍もあり、音を利用した「音節」だけでなく、声の抑揚を利用した「声調(四声)」など、世界的にも非常に難解な発音体系であることが知られています。このため、最初の発音でつまずいてしまう学習者が非常に多いのですが、当教室では、これらをもっと分かりやすく、もっと効果的に学習するための技術を積み重ね、学習者の指導に生かしてきました。
この「発音矯正テキスト」には、そんな実際の指導から生まれた、具体的な発音方法から、よくある問題点とその解決法まで、分かりやすい図と写真を豊富に使って解説されています。そんな長年の科学的指導に基づいて書かれたこのテキストは、正に「目からウロコ」の発音教材となっており、ピン音の基本構造は元より、主要な発音の具体的な発音方法をしっかりと学んでいくことができます。
「基礎1」シリーズでは、できるだけ単純な基本文型を中心にして、先ずはそれを使いこなすための繰り返し練習を最大の目的にしています。「最も単純な文型をまずは使えるようにする」という、当教室が実践する「実用メソッド」の基本がここにも体現されています。
一方、「基礎2」シリーズでは、「基礎1」で使えるようになった基本文型を、一つ一つ発展させながら、同時に、使えるように繰り返し練習していきます。ここはいわば基本文型を応用していく段階ですが、同時に最も多くの学習者がつまずいているところでもあります。それは基本文型をまだ使いこなせていない状態でこの段階に進むからです。しかし、当教室では基本文型を使えるようになってから本格的に発展させていくので、レベルアップが可能になります。なぜこのように使うのか、このように言いたいときはどうするか、を理解しながら練習することができるのです。
・HSK4級、中検3級までをカバーするボリューム
当教室オリジナル教材には「基礎」という名前がついています。「基礎」と聞くと、初歩的なカタコトのイメージを持つ人も少なくありませんが、実際は大きく違います。これは、この先中国語を大きく発展させていく上で、全ての基礎となる内容であるという意味です。
「基礎1」では、「誰が、いつ、どこで、どうやって、何をする」という基本文型を使いこなすための様々な用法を習得していきます。全30課の中で、たくさんの場面と用例を徹底的に練習し、マスターするための工夫がなされています。基本文型は多くの人が気付かないままに、簡単だと思ってスルーしてしまっているところですが、実はその基本文型だけでここまで多くの表現ができることを、「基礎1」の教材を通じて知って頂くことができます。
「基礎2」では、大多数の学習者が苦手とする「了」や、難解と言われる6種類の補語を含む、中国語の応用的表現に欠かせない用法のほとんどを、順を追って分かりやすく理解しながら習得していきます。特にこの「基礎2」で学習する文型構造は、中級や高級レベルでも、最も多用される表現ばかりですから、いかに重要であるかが分かります。
「基礎1」の単語数は約500、「基礎2」では800以上に上り、更に入れ替え練習などで使われる物まで含めて、2000を超える単語数を習得していきます。これは、HSK4級や中検3級の合格目安と言われる1200~1500前後をゆうに上回っているのです。
・中国語で話せるようになるための仕組み
当教室のオリジナル教材が優れているのは、それ自身の構成が実用的であり、かつ豊富な内容を持つこと以外に、「リスニングワールド」とリンクして、膨大な量の例文を繰り返し読み、聞くことができる点にあります。
>>当教室が開発した画期的なリスニング教材「リスニングワールド」の詳細はこちら。
これまでの教材は、例えどんなに内容を工夫していても、リスニングの練習には決定的な欠点がありました。例文の量が致命的に足りないのです。
しかし、「リスニングワールド」には、10万点を超えるリスニングの例文があり、「基礎1」と「基礎2」の全ての注釈や重点表現が圧倒的な量のリスニング練習を可能にしているのです。
・豆知識もいっぱい
当教室のオリジナル教材には、豊富な単語や文型だけでなく、「へぇー」「なるほど」と言ってみたくなるような豆知識も多数収録されています。 豆知識には、中国語学習に役立つ知識や関連するこぼれ話、そして中国の食や習慣、ファッションなど、各方面にわたる多岐多様のトピックがあり、学習を進めながら、様々な情報に接することができます。
ここまでご紹介した実用中国語学院の優れたオリジナル教材には、従来通りの印刷された「製本版」と、タブレット型PCやスマートフォンで直接使える「PFDデータ版」があります。ペーパーレスへ大きく動いていく時代とは言え、やはり紙の本が馴染みやすい方もまだまだ多くいらっしゃいます。反対に、タブレットやスマートフォンで生活や仕事のニーズをこなしていく方には、PDFデータ版がこの上なく便利だと感じられることでしょう。
また、これらの教科書には全て、単語や本文などの音声データが付属されています。これを、従来通りの「CD/DVD形式」、PCやスマホに直接取り込める「データファイル形式」、そして「リスニングワールド」という3種類の形式から、各受講生の使用状況に合わせて、最適な方法をお選び頂くことができます。特に、従来のリスニング教材の常識を打ち破った「リスニングワールド」には、教科書の内容以外に10万点ものリスニングコンテンツが収められています。
ご紹介した各教科書のPDFデータ版、及び音声データは、当教室のインターネット販売サイト「実用中国語学院オンラインショップ」にて、いつでもダウンロードにてご購入頂くことができます。